ホーム >パーソナリティ障害

パーソナリティ障害(人格障害)

パーソナリティ障害は「偏った考え方や行動パターンのため、家庭生活や社会生活に支障をきたした状態」といえます。
心のバランスが極端に偏ることで本人および周囲が困っているかどうかということになります。
本人に自覚がない場合は周囲がいっそう迷惑することになります。

パーソナリティ障害の前身である、精神病質、という概念を完成させた、といつの精神病理学者クルト・シュナイダーは「性格の偏りのために、自分で苦しんだり、周囲を苦しめるもの」と定義しました。

物事の受け止め方や行動には個人差があり、それは個性や性格として尊重されるべきものです。
優しい人、頑固な人、一人でいるほうが好きな人、短気な人、などの傾向はその人の特徴であり、良い悪いということではありません。

しかし、こうした傾向も度が過ぎると、自分の能力を過剰に評価したり、自分の存在を否定したり、自分を低く扱ったりしてしまいます。
例えば、あまりにも頑固である場合、自分の意見を主張しすぎるあまり他人を受け容れられなくなり、攻撃したり無視したりするような行為などです。

パーソナリティ障害とは、「対等で信頼しあった人間関係を築くことの障害」といえます。


診断基準

A.その人の属する文化から期待されるものより著しく偏った、内的体験および行動の持続的様式。この様式は以下の領域の2つ(またはそれ以上)の領域に現れる
 (1)認知(すなわち、自己、他者、および出来事を知覚し解釈する仕方)
 (2)感情性(すなわち、情動反応の範囲、強さ、不安定性、および適切さ)
 (3)対人関係機能
 (4)衝動の制御
B.その持続的様式は柔軟性がなく、個人的および社会的状況の幅広い範囲に広がっている。
C.その持続的様式が、臨床的に著しい苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における昨日の障害を引き起こしている。
D.その様式は安定し、長期間続いており、その始まりは少なくとも青年期または成人期早期にまでさかのぼることができる。
E.その持続的様式は、ほかのう精神疾患の表れ、まあはその結果ではうまく説明されない。
F.その持続的様式は、物質(例:乱用薬物、投薬)または一般身体疾患(例:頭部外傷)の直接的な生理学的作用によるものではない。

            「DSM−IV−TR精神疾患の分類と診断の手引 新訂版」より


特徴

・自分に強いこだわりを持っている:
 口にするかどうかは別にして自分に囚われている面を持っている。自分の事を話したがる人もまったく打ち明けようとしない人も、同じです。

・とても傷つきやすい:
 なんでもない一言や素振りで深く傷つく。冗談を侮辱と受け取ったり、何かの物音にさえ悪意を感じ、傷つくこともあります。


パーソナリティ障害の種類

妄想性パーソナリティ障害 :クラスターA(奇異群)
人間に対して議案と不信感を持っていて、猜疑心が高じて妄想じみた考えを持つようになります。
他人の言動を敵意がある、ばかにしていると曲解します。
相手の誠実さや信頼を不当に疑い、他人と打ち解けることができず、怒りっぽく、攻撃的です。

シゾイドパーソナリティ障害 :クラスターA(奇異群)
家族や異性を含めて対人関係に無関心で、自閉的で孤独です。
仕事に熱中したり、レジャーや趣味を楽しんだりすることもありません。
傍目には感情が無いようにも見え、非社会的な印象を与えます。
社会的に引きこもってしまうケースもあります。
反対に、ある種の独創性や創造性に富む人、動物をなつかせることが上手な人もいます。

統合失調型パーソナリティ障害 :クラスターA(奇異群)
迷信深く、千里眼やテレパシーなど神秘的な考えに囚われやすい傾向があります。
魔術的思考、独特な信念、錯覚、現実感の無さなどが、日常の一部となっています。
外見や行動、会話も奇異で、ときに幻覚が認められます。
自分の感情には無関心ですが、他人の感情、特に怒りなどの陰性感情には敏感です。
信頼できる人がおらず、自殺を企てることもあります。

反社会性パーソナリティ障害 :クラスターB(劇的群)
無責任で社会的ルールを無視し、逮捕されるような行為をくり返します。
衝動的、暴力的、無謀で、罪の意識や良心の呵責はなく、人への思いやりや愛情もありません。
外見は愛想がよく魅力的なこともありますが、その下には敵意、焦燥感、怒りなどが存在します。
刑務所にいる75%がこの障害だというデータもあります。

境界性パーソナリティ障害 :クラスターB(劇的群) 感情が非常に不安定、衝動的で怒りっぽく、欲求を抑えられずに泣きわめいたりします。自分という人間がつかめず、一貫した価値観をもちません。愛情欲求が強く、孤独に耐えられずに、見知らぬ人と性的関係を持ったりします。すべてが好きかすべてが嫌いと極端で、評価をたびたび変更します。自傷行為や自殺未遂を繰り返すこともあります。強いストレスを受けると、ときに妄想じみた考えや、過去を思い出せないなど意識に異常をきたします。

演技性パーソナリティ障害 :クラスターB(劇的群)
華やかで劇的な感情表現や行動が特徴です。
常に自分が中心で無ければ気がすまず、芝居がかった態度や作り話などで人をひきつけます。
関心を引くために身体的魅力を利用し、誘惑的で挑発的です。
賞賛されなかったり、認められなかったりすると、かんしゃくを起こし、涙を流し、非難することがあります。
行動が気まぐれで、人騒がせで、法律上の問題を起こすこともあります。

自己愛性パーソナリティ障害 :クラスターB(劇的群)
自分が重要である、特別な才能や美しさを持っているという誇大的な感覚です。
成功も名誉も富みも恋愛も思いのままだと思い込んでいます。
特別の待遇を期待し、期待通りに評価されないとうつ状態になることがあります。
他人に対しては冷淡で、傲慢な態度をとります。
自分に協力的、自尊心を持ち上げてくれる人意外には配慮も共感も示すことができません。
目的や利益のために人をだましたり、利用したりします。
他人の才能や業績は過小評価しがちで、批判的です。

回避性パーソナリティ障害 :クラスターC(不安群)
ある特定の対象または状況の存在または予期をきっかけに生じる強くて持続的な恐怖で、過剰であったり、不合理なものであったりします。
クモや蛇などの動物型、高所や水などの自然環境型、血液・注射・外傷型、飛行機や橋やエレベーターなどの状況型、その他に大きな音や空間を恐れるものなどに分類されています。

依存性パーソナリティ障害 :クラスターC(不安群)
自分に自信がなく、甘えが強く、日常的な判断や重要な決断も人任せにして、自分の考えで何かを行なうことができません。
一人になると無力感や不安を感じ、孤独に耐えられず、面倒を見てもらえないことを恐れるあまり、自己主張できずに服従的な態度をとります。愛情や支持を得るために不快なことも進んで行います。
対人関係は依存できる人に限定されます。
身体的、精神的虐待を受けることもあります。

強迫性パーソナリティ障害 :クラスターC(不安群)
規則、順序、予定、習慣などの細かいことに囚われます。
基準が満たされないと、それを理由にすべてを放棄するほどです。
完全主義、形式主義、自分の道徳や価値観に凝り固まって融通がききません。
自分のやり方に従わなければ他人を信頼することができません。
友人は少なく、安定した結婚生活も困難です。

抑うつ性パーソナリティ障害 :特定不能
生涯にわたって抑うつ人格的特性をしめします。
悲観的、快楽消失的、義務拘束的、自責的、そして慢性的に不幸であると感じます。
自尊心が低いため、仕事、自分自身、そして他者との関係を低く評価する傾向があります。
気力に乏しい態度、抑うつ的な顔つき、かすれた声、そして精神運動性活動は暖徐です。
しばしば小心で、完全主義で、過度に良心的で、視野が狭く、責任を強く感じます。
反対を恐れ、密かに苦しむ傾向があり、躊躇と優柔不断と用心深い傾向を表します。

受動攻撃性パーソナリティ障害 :特定不能
拒絶性パーソナリティ障害ともいわれます。
目立たない阻害、引き伸ばし、強情さ、非能率性などが特徴で、これらは潜在的な攻撃性が受動的に表現されてきたものです。
ぐずぐずした性格で、指示されると言い訳をしたりして抵抗します。
しかし、自分の要求や要望を素直にあらわそうとしません。
自分より幸せな人をうらやんだり、権威ある人を不合理に批判したりします。
他人から誤解され、適切に評価されていないと不満に思っており、愚痴が多く、反抗を繰り返しては後悔します。

サディスティックパーソナリティ障害 :特定不能
苦痛や不快をあたえた他者を見ることで快楽を得ます。
再発性の残酷行為と攻撃を持っており、感情的残酷さの行使、恐怖の活用を通しての他人に対する意図的な操作、暴力への没頭があります。
しかし、必ずしも肉体的な攻撃や暴力の行使を必要とはせず、攻撃的な社会的振る舞いをすることで、他者に優越しているという感覚を成就させるために公衆の面前で恥をかかせるのを楽しんだりします

自己敗北性パーソナリティ障害 :特定不能
マゾキスティックパーソナリティ障害としても知られています。
もっと良い選択が明らかにある時でさえ、失望、失敗、または冷遇を味わう人物が状況を選び、助けを拒絶、または効果がないようにします。
良い出来事の後には、抑うつ、罪責感、または苦痛を生じるような行動で反応します。
他者には怒り、または拒絶反応を起こさせて、傷つき、打ち負かされ、辱められたと感じます。
楽しみの機会を拒絶して、楽しいという表現もしません。
力を持っているにもかかわらず完成させないこともあります。
よくしてくれる人たちに興味が無いか拒絶して、過度の自己犠牲に没頭します。

パーソナリティ障害かな?と思ったら今すぐ相談してください

あなたの行動や発言によって周りの反応がおかしい。
とても嫌がられる対応をされる。
こちらの意図や考えがまったく相手に分かってもらえない。
そのようなことが続いているのなら心理カウンセリングや心理療法を考えてみてください。
あなたは気づかないうちに心をむしばまれているかもしれません。

また、親の極端な性格に困っている。
周囲に対応に困る人物がいる。
などのご相談にものることができます。
長引けば長引くほど対応が困難になる可能性があります。
是非今すぐご相談ください。



▲ページトップに戻る